かにみそなまこをつまむ。

40代男子の日常、昔の思い出などについて、現在休載中

次女の入学式

 今日(4月7日現在)次女の小学校の入学式があった。長女はしっかりもので、がんばり屋さんなのだが、次女はふわふわしていて、かなり適当だ。でも、いつも明るくて、さっぱりした性格がいい。

 朝から雨が降っていたが、次女はご機嫌だった。自分が主人公の日だというのを分かってるみたい。ピッカピッカの~1年生~などと歌いながら、ランドセルを背負って、はしゃいでいる。そんな古いCMソング、どこで覚えたんだろう。長女は先に分団で学校に行ったので、私と妻と次女の3人で、傘をさして、小学校まで歩いた。

 妻と次女の後ろ姿を見ながら、雨の中を歩いた。次女は小さい。たぶん新1年生の中でも小さい方なんじゃないだろうか。小学校の制服を着て、ランドセルを背負っているけど、体つきだけ見れば、幼稚園の年中さんといったところだ。小学校でやっていけるかなーなどと思う。小学校に着いて、下駄箱で次女と別れた。

 体育館に入ると、入学式らしい飾りつけがされていた。色紙で作ったチューリップや、花びらが壁に並んでいる。特に期待はしていなかったのに、ありがたかった。

 しばらくして、新1年生が入場してきた。担任の先生に連れられて、カルガモ親子を連想させる。中でもやっぱり、次女は小さかった。が、他にも同じくらい小さい子が2人いて、ほっとした。

 私たち保護者と対面する形で、新1年生30名ほどが、体育館前に用意された椅子に座っていく。次女のこわばっている様子が分かった。あんなにふわふわしている次女でも緊張するのか、と意外だった。

 「1年生起立。立ちましょう。」という、司会の先生の声かけに、ちびっ子たちが立ちあがる。次女は、よく意味が分からなかったようで、「あれ、あたちのことかしら。」といった感じで、キョロキョロあたりを見渡してから、ワンテンポずれて立ち上がった。

 式は過ぎていき、新入生点呼になった。一人ずつ名前を呼ばれたら、返事をして立ち上がる。次女の番がきた。「はい。」と大きな声で返事をした。小さな体に似合わず、芯が合って、体育館によく響くいい声だった。

 いつまでたっても、次女は緊張してた。あんなに明るくて毎日ニコニコしている顔が曇っている。大丈夫かなあと見ていると、私の方に気づいて、にこっと相好を崩した。さらに、周りを気にしつつ、小さく手を振ってくれた。その様子がすごく大人っぽくて、ちゃんと成長してたんだなーと思った。

 ぐんぐん成長していく長女の方に気をとられて、ほったらかしだったけど、次女だって同じように成長していたのだ。

 実は、仕事を休んでまで、入学式に行くべきか、直前まで迷ってた。妻が、一生に一度だし、と念を押ししてくれたのだが、入学式なんてそこまで特別な日じゃないだろう、という気持ちは残っていた。

 今は、妻と二人で、次女の成長の節目に立ち会えて、よかったと思う。記念日ってのは、自分で作り出すものなんだと思った。入学式だから必ずしも記念日なのではなく、記念日にするかどうかは、自分次第なのだ。

 素敵な記念日になったなあ。