かにみそなまこをつまむ。

40代男子の日常、昔の思い出などについて、現在休載中

本が好き① ジョーカー・ゲーム

 大人になってから、本をよく読むようになった。学生時代まで、ずっとマンガだった。たまに本も読んだが、マンガの方が面白いと思っていた。毎週ジャンプを読んでいて、発売日が来るのが待ち遠しかったなあ。

 本が好きになったのは、昔は気づけなかった本の面白さを知ったから、とかではなく、ただの習慣の問題だと思う。今でも毎週ジャンプを買いはじめたら、一か月後にはしっかり虜になっているにちがいない。どっちも面白い。

 ただ、物としてのマンガはどうしてもかさばってしまう。はまったマンガが何十巻を超えて連載中だったら、買う気にならない。だから、どうしても気になるマンガがある場合、近くの本屋でレンタルして、一気に読むようにしてる。

 基本は本だ。手元に読みかけの一冊を常に置いておきたい。ないと、むなしい時間が過ぎていきそうで怖い。今日も一冊読み終えて、もう次の一冊を買っておかなければという不安に駆られている。

 今日読み終えたのは柳広司さんの「ジョーカー・ゲーム」という小説。ハードボイルドなスパイ小説で、むちゃくちゃ面白かった。

 スパイのだまし合いなどと本の帯に書いていたので、読む前から、ミステリーとしても面白いんだろうなと確信してた。ただ、スパイというと非現実的な響きがあるので、ファンタジー的な設定だったら冷めてしまうかも、と心配していた。が、そこらへんはかなりリアルで、本当にこんなのあるかも、と思える。読んでる間ずっとワクワクしてた。スパイはスパイでも、なんせ戦争中の日本軍のスパイという設定なのである。そうきたか、と思った。しかも、これはあとで知ったことなのだが、登場人物には実在したモデルがいるらしい。あんなスパイの試験がホンマにあるんか!昭和のはじめにあんな天才的な集団が存在したんか!かっこいい!

 さて、次はどんな本にしよう。

 私は臆病だから、ジャケット買いはあまりしない。新刊もあまり買わない。はずれるのが怖いから。もちろんすごく好きな作家さんの新刊は買うけど。だいたいはネットで調べて、絶対にはずれなさそうなものを選んで買ってる。何年か前のベストセラーばかり読んでる気がする。本が好きな人からしたら、「ジョーカー・ゲーム」も、今さら・・・と笑われるかもしれない。

 絶対に面白い本を見抜けるような目を持ってたらなあ。