かにみそなまこをつまむ。

40代男子の日常、昔の思い出などについて、現在休載中

こども新聞

 昨年まで新聞をとっていたが、今年に入ってやめた。かわりに、一週間に一度届く「こども新聞」をとりはじめた。

 娘が新聞に興味を持ち始めたという理由もあるが、本当のところ、毎日届く新聞がもったないなと感じていたのだ。毎日全部の記事を読んでいるわけではなかった。それに、朝どうしても読みたくなるので、やめたら朝の時間が増えると思った。

 こども新聞は毎週木曜日に届く。読む量が少ないし、子供向けなので非常に分かりやすい。

 一方で物足りなさもある。毎日ネットのニュースに目を通しているが、新聞をとっていたころに比べると社会情勢に疎くなっている気がする。

 あと、世間から取り残されているような不安感がある。ひょっとすると新聞は、安心するためにとっていたのかもしれない。

 同じような感じで、毎日テレビを見る習慣があったときも、得体のしれない安心感に包まれていた。テレビを見なくなって、もう10数年は経つ。たまに職場で、ドラマやCMの話題が出ると、見た方がいいんかなあ、と思うことがある。ツイッターとかティックトックとかもそう、流行りの中に混ざって、安心したい気持ちになる。

 が、この不安のような孤独感を大切にしたい気持ちもあるのだ。私という人間の輪郭は、どうもそんな孤独感やらでできていたりするから。

 得体のしれない安心感に毎日包まれてしまったら、きっと私はドロドロに溶けてしまって、自分の力で立ち上がることができなくなってしまいそうだ。

 まだ慣れないけど、こども新聞でいいじゃないか。