かにみそなまこをつまむ。

40代男子の日常、昔の思い出などについて、現在休載中

鶏口牛後

 映画「君の名は」を娘たちが、テレビで見ていた。

 実は小説を読んだことがあるだけで、きちんと見たことがない。

 ラッドウィンプスの歌が流れていて思い出した。たしか新海誠監督というのは、このバンドのボーカルと交流があるのだった。小説のあとがきに書かれてたような気がする。

 なんかうらやましい。

 才能あるもの同士の仲間とか、第一線で働くもの同士のつながりとか、強力な友達がいるって、すごい。

 有名になって才覚を現わしてから、互いに仲間になるというパターンもあるけど、高校の仲間がみな、別の業界で頭角を現してるってパターンもある。冒険家の椎名誠のエッセイを読んでいると、高校のときの友達がみな、著名人だったりする。

 お互いを高め合ってきたとか、そういうことなんだろうか。

 分からん。

 自分は、そういう強力な仲間には恵まれてこなかったし、これからも恵まれなさそうだ。アンラッキーというわけではなく、自分の性格がそうさせているのだと思う。

 自分より才能あるやつとは友達になれないタイプなのだ。近くにいたら妬んでしまうし、一歩ひいてしまう。自分の群れの中では、自分が一番である方が楽だ。器の小ささに情けなくなるときもあるが、鶏口牛後と、たいていはいいように考えてる。

 自分がすごいと思う人と、引け目を感じることなく、うまく会話できるようになれたらいいなあ。