かにみそなまこをつまむ。

40代男子の日常、昔の思い出などについて、現在休載中

感慨無量

 最近うんこの調子がいい。

 30代くらいから、性欲の衰えとともに、うんこの調子も悪くなっていった。快便の感覚など、完全に忘れてしまった。

 便意だけは一人前なのに、出る感覚はにぶりどのようなものが生み落とされているかも把握できない。目視すれば、不完全燃焼したわが子たちの姿にため息をつく日々。

 それが、ここ一カ月で、ずいぶんよくなってきた。特に昨日のうんこにはびっくりした。ここ数年、みたことないような太さと長さ。質感も申し分ない。出てくるときは、それほどの感覚でもなかったのだが、生まれてきたものを目にしたとき、腸内のすっきり感も相まって、まさに感慨無量といった感じだった。

 何がよかったのか、考えてみたが、ここ最近ではじめたことと言えば、サプリと玄米食くらいだ。髪の毛が薄くなってきた気がして、亜鉛とのこぎりやしサプリを飲み始めた。また、毎度食べる白米を玄米に変えた。江戸時代、玄米にかえて、白米を食べ始めた江戸っ子たち。栄養不足で次々と脚気という病気になったそうな。そんな話を聞いて、玄米を食べ始めた。

 が、どちらも関係なさそうだ。

 一つ思い当たることがあった。

 食事中に水を飲まないようこころがけたのだ。食事中に水を飲むと、胃酸の働きが弱まるので、消化によくないと聞いて、実践中だった。

 以前は水や汁で流し込むようにごはんを食べていた。

 これだ。

 この習慣の改善が、あのような立派な子の誕生につながったのだ。

 匂いも申し分なかった。うんこであることを恥じることなく、正々堂々と、自己主張していた。臭いは臭いが、好感のもてる臭みだった。

 再び彼のような、すがすがしい子と出会えるよう、これからも、私は食事中に水を飲むことを控えていきたい。